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平成20年度 緑が丘地区「まちづくり懇談会」報告

まちづくり懇談会で、回答する盛岡市の担当者
まちづくり懇談会で、回答する盛岡市の担当者

  平成20年11月28日(金)緑が丘地区活動センターに於いて、
  平成20年度の第15回「まちづくり懇談会」が開催されました。

    主な懇談内容は
  ◆ 緑が丘地区の優れた自然・歴史的(史跡)環境を活かした「まちづくり」について
  ◆ 旧競馬場跡地の未整備ゾーンの利用計画について
  ◆ 安心・安全なまちづくりについて

  出席者は、緑が丘・黒石野地区町内会長他会員、緑が丘地区振興福祉協議会役員
       市長、副市長、市担当部 部・課長、広聴広報課、町内会連合会他
       緑が丘・黒石野商工業会 会長、副会長、事務局、顧問、相談役



  この報告は、出席者のひとり 緑が丘・黒石野商工業会 副会長の佐藤が
  会場でとったメモを元に、お伝えします(文責 佐藤信幸)

まちづくり懇談会の様子
まちづくり懇談会の様子

【まちづくり懇談会を開催するにあたって】

 当協議会の前身である黒石野平地区福祉協議会は、昭和55年12月に、また黒石野地区振興協議会は56年12月に設立され、8年後の平成元年には現在の名称である緑が丘地区振興福祉協議会と改められた。

 創立当時は12町内会であったが、現在は14町内会によって組織されている。
 草創以来、役員・地域住民一体となり「心のかよう明るい住みよいまち」をモットーに懸命な努力を続けた甲斐あって、次のような特性をもつ地域に発展している。


 (1)美しい自然に恵まれたまち
   緑、岩手山、(丘陵)、北上川、小鳥

 (2)閑静なまち
   6、400世帯、市内有数な住宅街

 (3)歴史をもつまち
   一里塚と奥州街道(盛岡築城より400年)
   南部藩、お狩場、松並木

 (4)整った商店街のあるまち
   アネックスカワトクを中心とする中小商店、
     日常生活にうるおいのあるまち

 (5)知識人の多いまち
   整った教育環境(小学校2、中学校1、高等学校1)
   教育振興に徹したまち

 今後もこれらの特性を生かし、活性化するまちづくりが期待される。一方時代の推移と高齢化による歪みに対応する施策が必要になってくる。

これらを踏まえて、次の三項目について市の対応を伺いました。

(1)当地区のビジョンと観光開発について
(2)旧競馬場跡地について
(3)安心・安全なまちづくりについて

まず、 当地区のビジョンと観光開発について
懇談事項説明担当部課名
【1】、
 上田から高松〜緑が丘〜黒石野と続く旧奥州街道沿い及び周辺地域の優れた自然・歴史的環境の特性を活かしたこの地域の都市計画マスタープランについて、市のビジョンをお伺いしたい。
これについて、都市整備部の新沼部長から、

○平成13年度に定められた「都市計画マスタープラン・地域別構想」を元に、平成15年 上田公民館に於いて開催された、緑が丘を含む上田地区のまちづくりについて話し合う「ワークショップ」のまとめ『歴史、緑、教育、人と街』の内容にそって、都市計画マスタープラン上田地域別構想に位置付け、整備・管理していきます。

と説明がありました。
新沼正博
 都市整備部長
【2】、
 当地区には日本の桜の名所100選の高松の池から始まり、歴史の香る奥州街道一里塚、松並木、県立博物館、桜や岩手山の眺望のすばらしい四十四田公園、[小野松]〜[渋民]啄木関係の諸史跡へつながるルートなど、広大な自然資源や啄木関係など盛岡市としても非常に重要な観光資源がたくさんある。
 またあまりまだ知られていないが、小鹿公園は美しい牧野景観を持っている。
 このように、この地域ならではの観光資源を大いに利用・発掘し、観光開発をしていただくとともに循環バスなども運行し、盛岡ブランドとしても大いに発信していただきたい。
商工観光部の佐藤部長から、

○地域別構想を踏まえた整備・管理に努める。

○高松の池や一里塚などの観光資源を活用
佐藤光彦
 商工観光部長




続いては、 旧競馬場跡地について
 跡地の未整備ゾーン(自由広場ゾーン、環境ゾーン)の整備・利用計画の促進と福祉ゾーン施設の運営について

懇談事項説明担当部課名
【1】、自由広場ゾーンについて

 以前一部整備されたが、その後は手がつけられていない現況にあり、また樹木等が繁茂し美観上も良くない。
 そこで、今後の活用について提案したい。未取得の土地については取得を急ぎ、「安全で自由に活用できる多目的な交流の場」として運動・健康づくりなどに使えるようなスポーツランドとして早期に整備し、活用できるようにしていただきたい。
○自由広場ゾーン
 平成13年に作成された「跡地整備基本設計」に基づく整備を進めていきたい。
具体的には、開発公社が持つ土地を平成22年度から順次買い付け、市街化調整区であることを踏まえ、市民の要望に添ったかたちで整備内容を検討したい。
岩館 仁
 市長公室長
【2】、環境ゾーンについて

 環境ゾーンについては、市としてもいろいろ計画を持っているようだが、特に環境を学ぶ拠点となるような整備をしてほしい。環境学習を通して環境問題を考える場とすることが必要と考える。

 また「遊び場づくり」に関して、市の方針はどうなっているのか伺いたい。
○環境ゾーン
 基本設計にあった市民農園計画を見直し、地元の要望に沿った形で検討中である。実際の動きは、平成24年度以降になる。

 遊び場の整備として提言があった【どろんこ遊び場】や【砂場】については、上流の住宅地から流れてくる水の水質や、砂の安全性を考えると実現が難しい。
工藤雄司
 環境部長
【3】、福祉ゾーン設立施設を利用しやすい施設に

 来春オープン予定の「地区保健センター」については、『地域交流センター』との連携を深め、住民の声を反映して地区の人たちに利用しやすい施設になるよう(常勤職員を含めて)にしていただきたい。
また地区保健センターを高齢者の健康づくりや相談などに対応できる生きた施設となるよう整備されたい。

  「ケアガーデン高松公園」の入所条件のハードルが高い(建設に当たっては県・市からの補助金・交付金を受けているのに)との声が聞かれる。また施設内の『地域交流センター』の利用も実現しにくいとのこと。この点の改善を望む。
○ 地区保健センターの整備
 地区保健センターの整備内容は、母子保健事業として、相談室、健康学習室、栄養学習室、ホールなどを計画している。
 平成19年度に実施設計を立て、20年度に建築工事を進め、21年度4月には開所する予定。

 保健センターの職員は通所予定で、常勤を考えていない。

○ ケアガーデン高松公園の入所手続き
○ 地域交流センターの運営

 盛岡市は、市有地の無償提供をおこなってはいるが、補助金・交付金などは拠出しておらず、また、「ケアガーデン高松公園」や「地域交流センター」は、民設民営のために市が何かを言える立場にない。
扇田竜二
 保健福祉部長
【4】、旧競馬場走路に沿って桜の植樹を

 高松公園・公園ゾーン・桜並木とつながるジョギングコースなど一体化した公園化を進めていただきたい。
○ 多くの市民から公園内に桜の植樹をしたいとの要望もあり、高松公園から旧盛岡競馬場走路に沿って桜並木になるように検討している。
 平成21年度に公園ゾーンに植樹を予定している。
岩館 仁
 市長公室長
【5】、東緑が丘側の壁面の撤去を

 景観上も悪いため、将来の道路の4車線化のためにぜひ撤去していただきたい。4車線化により渋滞の解消が図れるとともに、商店街の活性化にもつながる。
○ 庚申窪更の沢線を4車線化とのことですが、盛岡市では過去も現在も計画が無い。

○ 旧競馬場内には水路があり、現在 順次暗渠にしているが、全部終わるまでには時間がかかる。 安全管理上の観点から道路との壁面は撤去出来ない。

 (この懇談内容には話の食い違いがあって、懇親会の席上で再度話し合いました)
 ※地域側の要望として
  壁面の北側の歩道に陽が当たらず、冬期間の氷結が問題。
  ブロック壁を金網のフェンスに取り替えていただきたい。
 ※盛岡市側の返答
  ご存じのように限られた予算の中では、その要望に応えられない。
岩館 仁
 市長公室長




安心・安全なまちづくりについて

懇談事項説明担当部課名
【1】、人に優しい歩道の改修について

 市道庚申窪更の沢線(緑が丘〜県営球場)の改修は現在順次進められているが、これは車道を中心にしたものであり、歩道は付帯的工事に留まっている。住民の生活、道路として歩道は唯一の通行路だが、過度に入庫等を配慮した傾斜(5°〜15°)や急な段差が多い状態である。
 冬期には複数の転倒負傷者も見られ、高齢者がシルバーカーを押して歩行するのが困難だったり、折角の横断歩道を始め、車イスでの歩行が全く不可能な場所も多い。
 そこで、高齢者やハンディキャプを持つ人々に優しい歩道とするように早急に改修されたい。
○ 歩道を作った当時での規格は、マウンドアップ型の歩道(縁石の高さが15センチ)であり、現在は規格が改良されセミフラットな歩道(車道と歩道との差は5センチ)も可能になった。
しかし、全てをフラット型には出来なく、民地に車両が入る場合の【すりつけ部分】(斜めの部分)を従来(約93cm必要)より短い長さの75cmと規定されている。
今、市道庚申窪更の沢線の改良工事を進めている。それに伴い可能な所から改善していきたい。
阿部 勉
 建設部長
【2】、個人情報保護法について
 町内会で自主防災隊を立ち上げたが、問題点があるのでお伺いしたい。

 (ア)「災害要支援者名簿は他人に見せない、コピーをしない、会長を辞める場合は名簿を返すこと。」との協定書を交わしてからいただいた。
 これではいざというときに役に立たない。町内会長が被災したら名簿を活用できない。町内会の複数の役員に教えてこそ災害時に活用できるのではないか。

 (イ)、敬老会の招待状を出す場合、個人情報保護法の関係で個々に出すことができない。民生委員も名簿を持っているが、公開できないとのこと。災害時も含めて、どこまで町内会としてやれるのかお伺いしたい。
○ 緊急時は個人情報保護法の適用除外

(申し訳ない。この時間帯に会場内の写真を撮って歩いていたので、全くメモを取っていません。
緑が丘・黒石野商工業会 副会長の佐藤)
保健福祉部
【3】、地域の責任について
 災害が発生した場合、市が示している防災組織が機能することになるが、地域が責任をもって対応する分野は何かを指導されたい。
 併せて、避難場所、防災機材、高齢者への対応、個人情報問題についてもご教示願いたい。
8町内会
小学校の校庭(体育館)
第10分団
それ以外のメモ無し。

盛岡市が発表した平成18年5月の「西厨川地区まちづくり懇談会 懇談事項」に以下の内容がありますので、同様の答があったものと推測されます。

 地震等の災害が多発する中で,「自分達の地域は自分達で守る」という隣保協同の精神に基づく自主防災組織の必要性は,ますます高まってきております。顔と顔が見える町内会を基礎単位として,大規模災害時には町内会相互の応援が円滑に行える町内会連合会のコミュニティ地区を単位とした自主防災組織の結成が効果的と考えております。
 結成に当たっては,新たに組織をつくるのではなく,既存の町内会,コミュニティ地区による組織化が望ましく,町内会長やコミュニティ地区会長を中心として,総務情報班,消火警戒班,救護班,避難誘導班,生活支援班などの活動班を編成するのが一般的ですが,地域の実情に応じて,総務情報班と避難誘導班のみの編成とするなど,無理のない動きやすい組織とすることが大切です。
 市では,結成に向けた各種の相談に随時応じているほか,ご要望により出前講座を開催しております。また,結成に至った団体に対して防災資器材を交付しております。
宮野春雄
 消防防災監
【4】、危険箇所の対策について
  集中豪雨時の土砂災害や急傾斜地などの危険箇所の対策についてお聞かせ願いたい。
○ 危険箇所に対する工事の実施は岩手県が行うが、盛岡市では5キロメートル間隔の気象データを岩手県や気象庁と共有し、規定以上の雨量になった場合にはパトロールを行っている。

○ 災害に対する日頃の備え
 地域の方々に予め危険地域を知ってもらう事が重要だ。
 各戸配布した防災マップや洪水ハザードマップをお持ちで、ご存じだとおもうが、盛岡市内の危険箇所は596箇所あり、そのうちこの地域の急傾斜地は8箇所ある。高松の北上川沿いの三箇所、緑が丘・東緑が丘地区の黒石山周辺の五箇所。
 ランクはあるが、概ね傾斜度が30度以上で、崖崩れや土砂災害の可能性がある。
 それら防災マップを参照し、日頃から災害への備えをしていただきたい。
川口節雄
 下水道部長
【5】、冬期の除雪対策についてもお聞かせ願いたい。
  (排雪も含め、高齢者・障害者の観点からも)
○ 盛岡市除排雪基本方針
現在、市道の延長は2015キロメートルにも及び、すべての市道を除雪することは現時点では非常に困難です。 そのため、生活道路となる市道(市民生活の基盤路線である定期運行バス路線とスクールバス路線、患者輸送バス路線、その他主要幹線市道、これらを連絡する地区幹線的路線)の100%の除雪を目指します。
平成20年度は、車道 1079Km と歩道 275Kmの除雪を目標にしています。
(懇親会での談話メモから)

○ 市民協働による除雪体制の確立
協働作業の一助として、町内会などに小型除雪機を貸し出しています。本年度は105台の小型除雪機を用意しました。

○ 福祉除雪隊
自力での除排雪作業が困難な世帯について,除排雪作業を支援できるよう,行政や各町内会,ボランティア団体の組織づくりとその育成支援に努めます。
盛岡市では、職員による除雪ボランティアを結成しています。要望があれば出動し役に立ちたい。

参考資料
市指定の雪捨て場
(1)大沢川原一丁目の河川敷
(2)上太田上川原の河川敷
(3)繋字北ノ浦のダム敷地
(4)湯沢西一丁目
(5)盛岡南公園の敷地北側
(6)門の河川敷
(7)手代森の河川敷
(8)東見前の河川敷
(9)玉山区字上田の旧道路敷

身近な雪捨て場としては、黒石野パークタウン児童公園、黒石野児童公園、黒石野二丁目児童公園、緑が丘四丁目児童公園を指定しています、ご利用ください。
阿部 勉
 建設部長
【6】、交番の設置について
 当地区は6、400世帯を有する、市内でも有数な住宅街であるが、一番近い交番は松園交番か上田交番になる。
 これでは何かあった時、とても安全・安心なまちとは言えない。交番が難しいなら、駐在所でもいいのでなんとか設置していただきたい。
メモ無し
【7】、シルバーメイト事業について
 高齢者の見守り・生活支援活動を行っているシルバーメイト事業は、地域福祉の重要さが言われている今、ご近所の良好な連帯感や災害緊急時の対応などを含め、町内会の活性化に寄与するものと考えられる。
 聞くところではこの事業への取り組みは、地域によって異なり不要であるとの声も聞こえる。シルバーメイト事業についての市(盛岡市福祉協議会を含めて)の考え・今後の方針などを伺いたい。
メモ無し


引き続き行われた懇親会で挨拶する 谷藤市長
引き続き行われた懇親会で挨拶する 谷藤市長


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